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急性肝疾患

肝臓の炎症が急激に進行することを急性肝炎といいます。症状は一過性で、慢性化はしません。ほとんどの場合はウイルス感染か薬剤が原因。症状がひどくなったものを劇症肝炎といい、1~2週間で死に至ることもある疾患です。

急性肝炎

原因がウイルスの場合、感染してから数週間~数カ月後、薬剤の場合、最初に投与してから数週間後に発症します。急性肝炎を引き起こすウイルスのうち、A型とE型は経口的に感染、B型、C型、D型は主に血液を介して感染します。
全身倦怠感、食欲不振、黄疸などが一般的な症状です。治療は入院して安静にするのが基本。ほとんどの場合は、数カ月で症状が治まります。

劇症肝炎

初期症状は急性肝炎と同じですが、症状がますますひどくなり、肝性脳症を伴って急性肝不全となる疾患です。最初の症状が出てから8週間以内に昏睡II度以上の肝性脳症をきたし、プロトロンビン時間(肝機能の指標の一つ。正常は70%以上)が40%以下に低下すると、劇症肝炎と診断されます。さらに、10日以内に肝性脳症が出る急性型、それ以降に肝性脳症が出る亜急性型に分けられます。
原因の8割はウイルス性で、脳浮腫、感染症、消化管出血、腎障害など重度の合併症を引き起こすことが多く、多臓器不全の状態となります。死亡率が70~80%と極めて高く、治療は救命を目的に行います。