胃腸科とは
日本人に多い胃がん、増加中の大腸がんを
診断、治療します
食道や胃、十二指腸、大腸などの消化管や、肝臓、胆のう、すい臓など、消化器全般の幅広い疾患を診療します。
日本では胃がんが多いとされていましたが、最近では大腸がんも増加しています。いずれも、できるだけ早期に正確に診断し、治療することが大切。定期的に検診を受けるようにしましょう。
胸やけや腹痛、吐き気、嘔吐、食欲不振、下痢、便秘、吐血、血便などの症状がある方は、早めに受診してください。
胃の疾患
急性胃炎
突然、胃がキリキリと痛みだします。膨満感(重苦しさ)や胸やけ、吐き気が伴うこともあります。
暴飲暴食やストレス、細菌・ウイルスへの感染などが原因で、胃粘膜に浮腫、細胞浸潤(さいぼうしんじゅん)、びらんなどの急性炎症が起こり、症状が現れます。
安静にして原因を遠ざけたり、取り除いたりすることが重要です。薬物療法では、胃粘膜保護剤や制酸剤を使用します。
胃がん
胃の内側を覆う粘膜に悪性腫瘍が発生した状態です。がん種別の罹患数、死亡数ともに上位で、日本では毎年5万人弱が亡くなっていています。
慢性胃炎、ピロリ菌、たばこ、高塩分食、遺伝などが原因と考えられています。
初期は症状がなく、進行すると食欲不振、腹痛、嘔吐、吐血などの症状が現れます。ただし、良性の胃潰瘍でも起こる症状のため、医療機関を受診して正確な検査を受けることが重要です。
治療は進行度(ステージ)合わせて行います。
腸の疾患
大腸がん
結腸、直腸の粘膜に悪性腫瘍が発生した状態です。良性のポリープが大きくなるときにがん化する場合と、正常な粘膜から直接がんが発生する場合があります。がん種別の罹患数、死亡数ともに上位のがんです。
原因は食の欧米化といわれ、高脂質、食物繊維不足による便秘が大腸がんにつながりやすいとされています。運動不足や内臓脂肪の増加も、大腸がんのリスクを高めるため、予防のためにも日常生活に注意する必要があります。
潰瘍性大腸炎
大腸の粘膜に慢性的にただれや潰瘍などの炎症が起こる疾患です。
原因は明確になっておらず、根治させる治療法はありませんが、炎症自体を解消して再発を防ぐことは可能です。
下痢や軟便、血便、腹痛などの症状が治まっては再発を繰り返します。